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知る・学ぶ読書【読書で教養は身につくか】

教養だけにこだわらず、興味のあることを知る読書。目標年50冊。

4冊目『わかったつもり~読解力がつかない本当の原因~』

このブログで記録を書いている読書の挑戦をするにあたって、早い段階でほんの読み方や読解についての本を読んでおこうと思っていました。どうせ様々な本を読むのであれば、より良い・より身につく読み方をしたいと思ったからです。

結果として、4冊目に選んだ本は『当たり』でした。

わかったつもり?読解力がつかない本当の原因? (光文社新書)

わかったつもり?読解力がつかない本当の原因? (光文社新書)

 

「わかった」とはどういうことか、「わかったつもり」とはどんな状態か、「よりわかる」 ためにはどうしたら良いかの説明が、とても話わかりやすく感じました。

文章をさっと読んで「わかった」と思う人、もっと「わかりたい」と思う人におすすめです。(もちろん「わからない」という人も!)

 

1.例文を読み、「わかった」と思う

2.例文の解説により、自分の現在の読みの状態が「わかったつもり」であったことを知る

3.「よりわかった」状態にするにはどうしたら良いかを示し、例文に当てはめる

4.例文が「よりわかった」状態を体感する

5.上記1~4を一般化する

 

大まかに言えばこのような流れが繰り返され、また要所要所で簡潔にまとめられている点が分かりやすかったです。

この流れに沿って例文を読んでいくことにより、読み方のトレーニングになったと思います。今後このような読み方を継続することによって、本の内容を十分に読み取ることが出来るようになりたいと思います。また最後にも本文の重要箇所がまとめられており、それは今後の読書において「読みのチェックリスト」として活用できそうだと感じました。

 

特に興味深かったのは、「文がわかるとはどういうことか」についての解説です。

文を読むときには、文からだけ意味を拾って分かるのではなく、文脈を読み取り、文脈が自分が持っている知識を引き出し、文脈と知識が合わさることによって「わかる」。このことは言われてみれば納得ですが、今まで意識していないことなので新鮮に感じました。

 

文章の解釈については、「整合性」を軸に考えることによって、整合性のある解釈は受け入れる、解釈は整合性があるのであれば複数でも受け入れる、しかし不整合であれば破棄するという著者の考えが示されています。私もこの考えには賛成です。特に小説や詩などは、書かれていないことを想像する楽しみを感じていますが、無制限に想像しては、その文章からかけ離れてしまいます。制約の中で複数の解釈をし、それが文章との整合性が取れているかを確認していくことで、広がりを持たせつつも好き勝手な読みにならず、深い読みになると思いました。

 

また、国語の試験についても触れられており、(受験テクニックとしてではありませんが)国語の授業や試験に違和感を持っている人におすすめしたいと思いました。

「最も適切なもの」を選択する問題で正解とされる選択肢にも、本文から読み取れることだけでなく、問題製作者の解釈が入っていること、「不適切なもの」を選択する場合は、解釈と本文の整合性のないものを選ぶため回答しやすいことが示されています。このことによって、国語の授業・試験に感じていた違和感や唯一の正解を押し付けられているような息苦しさから少し開放されたような気がしました。

 

次は『目の見えない人は世界をどう見ているのか (光文社新書)』を読みたいと思います。